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2010年04月02日

●Ducati Multistrada 1200 詳報 【vol.3】-先進の電子制御デバイス(DES、DTCなど)- 《ムルティストラーダ1200》

みなさん、こんばんは。

今日は、Multistrada1200(ムルティストラーダ1200)の先進の電子制御デバイスについてのご紹介。

「Endless Transformations」
(変幻自在。無敵の四次元ライディング)


これが、New Multistrada 1200のコンセプトである。

「変幻自在」、「四次元」
それが、「4つのライディングモード」《4-in-1 Bike》(4つのBikeが1つに)
            [Sport、Touring、Urban、Enduroの4モード]

を搭載していることを指す。

「1つのBikeが、4種類のBikeに変身する」と言った方がわかりやすいだろうか。

それも、「ボタン操作1つで」変身するのである。

まずは、この「4ライディングモード」の根幹をなす電子制御デバイスについて。

DTC(ドゥカティ・トラクション・コントロール)
 Superbike Ducati 1098R(2008年発売)にて、市販車ではじめて搭載されたシステム。
 1098R(2008年発売)では、スライドコントロールをするために点火カットのみで制御していたのに対し、
 1198S(2009年発売)では、
 スライドが少ない場合には、カムを遅角させ点火タイミングを遅らせることによりトラクションを制御し、
 スライド量が多くなると、点火カットを行うといったようにより進化し、より自然な制御を実現。
 より熟成されたこのDTCが、このMultistrada1200にも搭載されている。
 最もDTCの介入が少ない「Level.1」~少しのスライドでもDTCが作動する「Level.8」までの8段階設定
 無論、DTCはON/OFFを選択可能

DES*(ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション)【*1200Sのみ装備】
 リアにはDucati1098R(1198R)で採用されたOHLINS TTXサスペンションが奢られ、
 スプリングプリロード、リバウンド(伸び側)/コンプレッション(圧側)の減衰力を、
 ボタン1つで電子的に調整できるシステムを搭載している。
 また、最新世代のOHLINS(48mm)フロントサスペンションも同様に、
 リバウンド(伸側)/コンプレッション(圧側)の減衰力を電子的に制御可能となっている。

ライドバイワイヤ(フライバイワイヤ)《電子制御スロットル》
 右手のアクセル(スロットル)グリップとエンジンとを繋ぐ電子的インターフェイス。
 日本製(三菱電機とミクニが共同開発)。
 グリップには通常のBike同様にケーブルが繋がれているが、
 これがスロットルボディへのセンサーへと繋がり、スロットル開度に応じて電気信号を送るシステムになっている。
 ※万が一電子制御系に故障が起こった場合でも、実際にワイヤ(ケーブル)で機械的にも繋がっているため心配がない。

 3つのエンジンマッピング(Powerデリバリー<パワー供給>)モードを持つ。
 ※プログレッシブ=徐々に
 (1)150HP/スポーツタイプPowerデリバリー
   150HPというもてるPowerをフルに発揮するモード。
   それでもPowerの立ち上がりは、Ducati Superbikeよりは穏やかなものとなっている。
 (2)150HP/プログレッシブタイプPowerデリバリー
   (1)よりも、Powerの立ち上がりをより穏やかにしたモード。
 (3)100HP/プログレッシブタイプPowerデリバリー
   吸入空気量により制御され、スロットルグリップを全開にしても、スロットルバタフライは60%程しか開かない。
   従来の回転(速度)リミッターと異なり急激に制御されず、自然なPower制御が行われるため、
   突如減速したり、Bikeの動きがギクシャクすることがない。

   ※3つのエンジンマッピングモードは、それぞれにおいて各回転域ごとに異なるマッピングを持つ。
    つまり、各マッピング、各回転ごとに、Powerデリバリー(パワー供給)の調整がなされている。
    ここが、単なるリミッターとは大きく異なる点である。
    それぞれの走るステージに応じて、適切なPowerの立ち上がりを活かし、思い切ってアクセルを開けて行ける。
    Superbikeでサーキット走行やレースをされている方は
    「ハイスロットルプーリー」(通称:ハイスロ)を導入されている方も多いかと思うが、
    Ducati Superbikeと比較して、「100HP/プログレッシブタイプPowerデリバリー」を筆頭に、
    その反対の電子的に制御された「ロースロ」(ロースロットル)をイメージと言えばわかりやすいだろうか。
    それも各モードとも電子的に精緻に、変幻自在にコントロールされているのである。



それでは、具体的に「4つのライディングモード」について紹介していこう。

Sport(スポーツ)
 Superbike並みのエキサイティングな走りを提供する。
 「峠でSuperbikeを追いかけまわす」ことが可能だ。
 いや、ことによると、アップライトなポジションによる視界の良さとSport走行に適した足回りのSettingにより、
 「Superbikeよりも速く走れる」かもしれない。
  multi_sport.jpg
 *出力:150HP(スポーツタイプPowerデリバリー)
 *サスペンション:Sport-Oriented Set Up(スポーツ対応セットアップ)
  ([Front]伸び側:10/圧側:5、[Rear]伸び側:10/圧側:8、プリロード:6)
 *DTC:Level4(スポーツ)
 *ABS:ON

Touring(ツーリング)
 Sportモード同様のMax150HPながらも、
 パワー特性、トルクカーブがTouringに適したライダーがリラックスできるものとなるようプログラムされている。
 安全性を高めるための最新テクノロジーのABS(1200Sに標準装備)とDTCのレベル設定。
 ライダーとタンデムライダー(パッセンジャー)の快適性を重視した足回りのSetting。
 Multistrada1200の中心となるモードである。
  multi_touring2.jpg
 *出力:150HP(プログレッシブタイプPowerデリバリー)
 *サスペンション:Max Comfort(ライダー/パッセンジャーへの最大限の快適性)
  ([Front]伸び側:10/圧側:20、[Rear]伸び側:20/圧側:15、プリロード:6)
 *DTC:Level5(中程度のトラクション・コントロールの介入)
 *ABS:ON

 
Urban(市街地走行)
 1年365日。職場への通勤や街中のCafeやマーケットへ気軽に足を運ぶのに最適なモード。
 スロットルグリップの開度に合わせ穏やかに立ち上がるPower。
 出力は扱いやすいよう100HPに抑えられている。
 マンホール、減速帯や横断歩道などの滑りやすい白線などが縦横無尽に走る市街地の道路。
 そういった厳しい路面状況に最適になるよう 足回りやDTCのSettingがなされている。
 停車発進が繰り返され、歩行者や対向車などに注意しなければならない市街地の交通状況に合わせ、
 システムの介入度合を大きくすることにより、より高い安全性を実現している。
  multi_urban.jpg
 *出力:100HP(プログレッシブタイプPowerデリバリー)
 *サスペンション:Optimum Setting for City/Street(市街地走行対応セットアップ)
  ([Front]伸び側:25/圧側:25、[Rear]伸び側:25/圧側:25、プリロード:1)
 *DTC:Level6(中高程度のトラクション・コントロールの介入)
 *ABS:ON


Enduro(エンデューロ、ダート走行)
 189kgという軽量なBody、 高くワイドなハンドルバーと滑り止めが刻まれたステップ、
 Multistradaのために開発されたONロード/OFFロード兼用のPirelli Scorpion Trailタイヤ。
 この「Enduro」モードを選択することにより、
 スロットルグリップの開度に合わせ穏やかに立ち上がるPower(Max:100HP)のエンジン、
 車高を高く、ストロークを長く取るようSettingされたサスペンション、
 ダート走行に適応するためにABS(1200Sに標準装備)は停止し、
 DTCの介入はほぼゼロに近い「Level.2」へと、ダート走行に最適なマシンへと変貌を遂げる。
  multi_enduro.jpg
 *出力:100HP(プログレッシブタイプPowerデリバリー)
 *サスペンション:Higher Set Up(車高が高く、サスストーロクが長い(150mm→170mm)セッティング)
  ([Front]伸び側:20/圧側:20、[Rear]伸び側:20/圧側:25、プリロード:16)
 *DTC:Level2(トラクション・コントロールの低介入)
 *ABS:OFF

  
  ★サスペンションSettingについて
   ・Front、Rear(前後)の減衰力設定・・・全32段階設定。上記設定値は最強から弱めた段数。
                            数値が小さいほど足回りが固められる。
   ・Rear(後)プリロード設定・・・全16段階設定。上記設定値は最弱から強めた段数。
                     数値が大きいほど車高が高くなる。


※上記馬力、サスペンション設定値は欧州仕様のため、日本仕様は変更となる可能性がある。
※上記リアサスペンション・プリロード設定値は「1名乗車、荷物なし」時のもの。
※DTC(ドゥカティ・トラクション・コントロール)のLevel、
 DES(ドゥカティ・エレクトロニック・サスペンション)のプリロード及び伸び側/圧側の減衰設定は、
 (上記4モードにおいても独立して)個別に設定変更が可能である。


Multistrada1200の卓越した先進性は、
最新の電子制御システムを活かした「4つのライディングモード」だけではない。

ABS*(アンチロックブレーキシステム)【1200S標準装備、1200にはオプション】
 荒れた路面、雨天時などの滑る路面での急ブレーキ時に、
 ブレーキロックがロックし、転倒などのトラブルを防ぐ。
 4輪ではすでに安全面では欠かせないものとなっているブレーキシステムである。
 2輪のBMWでも採用されている、BOSCH(ボッシュ)とBremboが共同開発した信頼あるシステム
 ※ABSは独立して、ON/OFFの設定が可能である。
  ただし、ABSをOFFにした場合、次回エンジン再始動時には、ONになるよう設定されている。
  それは、ABSが安全には欠かせないシステムだからだ。

湿式スリッパークラッチ(クラッチ作動力低減アシスト機構付)
 バックトルク(エンジンブレーキ)の大きい2気筒エンジンだが、
 そのバックトルクを和らげ、減速時の車体姿勢を安定させ、
 シフトダウン時でもリアタイヤのロックを防ぎ、
 スロットルを煽ることなくスムーズなシフトダウンが可能
となる。
 より安全性も高まる。
 SuperbikeやMonsterのユーザーにも、カスタムパーツとして人気なのが、
 このスリッパークラッチである。
 信頼性と耐久性では定評あるFCC製(日本製)が採用されている。
 また、従来の乾式クラッチよりも非常に軽くなったクラッチレバー
 単なるスリッパークラッチではなく、クラッチの作動力を低減させる機構を持つ。

 「ライバル(BMW R1200GS)を超えた!」と断言できるだけの高性能マシン。

multi_on-board.jpg
それも、このOn-Board Computer搭載の大型高輝度液晶ディスプレイを通して、
「ボタン1つで操作ができる」のだ!

それが、Ducati Multistrada 1200。 

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